制服のセーラーを手繰り寄せて首を隠すあたしに、カイトは。









「可愛いのは、俺じゃなくて、千早だろ?」






「にゃっ…!?」

「さっきの恥ずかしがってる顔とか、声とか?」

「あがっ…!?」






「可愛すぎて、理性保つの大変なんですけど?」







「んにゃッッ…!!!?」


爆弾発言しやがったぁああッッ!!!!

っていうかどこら辺が大変なのか教えていただきたい!!

その余裕ぶっこいてるアナタがどの辺を頑張っているのか教えていただきたい!!!!


なんていうあたしの心の叫びはお構い無しで、カイトは家に入って行った。

















お風呂に入ったあたしは鎖骨の上にある赤い痕に唖然とした。


なんだろうコレ。

いやわかりたくない。

わかるな自分。


わかるけどわかりたくない…!!






「カイトのバカぁああぁあ―――ッッ!!!!!!!!」






ご近所様に大変迷惑な叫びをあげたあたしを、


リビングで、


キスマークをつけた張本人がクスクス笑っていたなんて、




あたしは知るはずもなかった。