「失礼だにゃ…千早さんは稀に元気なのだよミッキー」
「おう!?ミッキーってなんだよミッキーって!?」
「瑞希から“ず”を抜いた咄嗟のあだ名だよーミッキー」
「普通それ“ミキ”って名前の人につけない?」
「じゃあ改名するのだ!!」
「人の名前にケチつけんな!!」
朝っぱらから登校中の瑞希に出くわし、朝っぱらからハイテンションなコントを繰り広げる。
周りが爆笑してるのは気にしたら負けである!!
「いやーやっぱりミッキー、キミはノリが良すぎだよ。サイコーだよ」
「まかせろ☆(親指立て)」
「…あんたたち朝からうるさいわね…」
あたしの隣から、“不機嫌です”って感じの声が。
もちろん花梨だ。
「あり?そう言えば、なんで美山さん居んの?」
「居ちゃ悪いのかしら東野さん?」
「滅相もございません。」
花梨の前だと瑞希も小さく見えてくるよ…。
あたしは哀れみの瞳を瑞希に向ける。
「…っていうか、なんで千早は“ちーちゃん”であたしはかしこまった呼び方なわけ?」
「え、だって美山さん、あだ名とかなくない?」
「…別に作ってくれてもいいのよ?」
…むふっ。


