……あ、冗談っす。
とりあえず特徴として髪の毛の色は黒。
目の色がこりゃビックリのダークブルー。
白い肌、色のいい薄く形の整った唇、シャープなアゴのラインはとてつもなく綺麗で……
…っつかもう全体的に言うことナッシングな感じで完璧なのだよ!!
そんな感じでしばらく呆けて(別名、見惚れて)いたあたしは、
「……うっせ…」
これまた聞き惚れるくらいの美声で喋った美男子に飛び上がって驚いた。
「しゃっ喋った!?えっ何!?新手のドッキリっすか先輩!?」
「…先輩って誰のことだよ」
「あ、ただの仕様っす。…って普通に会話しちまったぁあ――ッ!!」
もう尋常じゃないくらい大混乱中のあたし。
朝っぱらからおかしなテンションMAX。
あたふたとベッドの上で忙しなくポーズを変えるあたしの横で、美男子は何喰わぬ顔で起き上がり、
着ていた制服(何故か学ラン)のポケットから折り畳まれたレポート用紙大の紙を取り出した。
それをおもむろにあたしへと差し出す。
「これ」
「んにゃ!?」
「あんたに」
「はい!?」
「契約書」
「はあ!?」
成り立っているのかいないのかな微妙な会話をしてから、あたしは恐る恐る紙を受け取った。


