時刻がお昼を回った頃。
あたしたちは、ようやくベンチから腰を上げた。
行く場所は、これですべて。
あとは、家に帰るだけ。
一番最初に戻るだけ。
カイトと出会った場所は、あたしの部屋だった。
「…ホント、最初はビックリしたな~」
「うん。俺も」
「えっカイトも!?」
「知らない間にあの部屋に移動させられてたらしい」
「…へ、へぇ……そうだったんだ…」
意外な真実を知って、言葉を失うあたし。
カイトを運び入れたのは、たぶんアルファさんだったに違いない。
「普通だったら不法侵入だよ…」
「知ってる」
「よかったねぇ?あたしが変人で」
「ホント」
「ちょっwwそこ否定しようかww」
だいぶ普段通りの人の数になっていた電車の中で、ある意味迷惑な会話をする。
不法侵入とか…公共の場で言う言葉じゃない…(汗)。
あたしたちの住む街に帰ってきて、駅を出た時。
信じられない光景に目を疑った。


