「さてさて、お次は~…」
「千早」
教室を出て、学校を出る気でいたあたしを、カイトが止めた。
「む?」と振り返ると、カイトは上へ向かう階段の前で立ち止まっていた。
長い人差し指は、上を示している。
「え、何?三階に用があるんすか?」
「や、違くて。…屋上、行ってみたい」
…なるほど!
「あたしも行ってみたかった!!」
「じゃ、決定。行くか」
「イエッサー!!」
はりきって向かった屋上。
階段の前にはロープが張られていて、『立入禁止』の文字があった。
そのロープを飛び越え、屋上へと出るドアノブを捻る。
生徒がやったんだろうと思われる。
鍵が壊されていた。
「…屋上へ出るのは二次元の世界だけだと思ってたよ…」
「案外、そうでもないらしいな」
「しかも大胆に壊されてるよ…いいのか、学校…鍵が壊れたままで…」
「飛び降りとかなけりゃ別にいんじゃね?」
「…さらっと恐ろしいことを言うでないよ!!(恐怖)」
言いながら、開け放したドアの向こう。
綺麗な朝焼けが広がっていた。


