「うっわぁ~…廊下怖いっすねぇ~…」
「…学校の七不思議って知ってる?」
「ちょっ…やめてくれたまえマジでガチで怖いから!!」
「……千早って、怖がり?」
「や~怖がり…う~ん……まぁ、怖いものは怖い☆」
「ようするに怖がり」
「……うむ」
絶叫マシン系は大丈夫なんだけど、ホラーとかの怖さは嫌い。
『着信○リ』を見た時から、携帯がリアルに怖くなったからね!
(↑千早が基本携帯の電話には出ない理由)
…と、いう説明をすると、カイトは「ふぅん」と曖昧に頷いてから、ぽつりと。
「…俺、そう言えば、千早のこと、まだ知らないこと多いな」
…そう、呟いたの言葉が、ズシリと重くのしかかった。
「……あたしだって、カイトのこと、ほとんど知らないもん…」
そう言えば、好きな食べ物も。
好きな音楽も。
好きな動物も。
好きな季節も。
趣味も。
嫌いなものも。
誕生日も。
血液型も。
…全部、知らなかった。
廊下を歩きながら、思う。
二人で居た時間は、長いようで、実際はほんの一握りだったんだ。


