「…カイトのせいだ…グスッ…」
「…………。」
「宿題増えたのカイトのせいだ…ズビーッ…」
「……(そっとティッシュを差し出してみる)」
「…ありがとじぇす…」
家に帰ってから、あたしはずーっとカイトに愚痴を漏らしている。
カイトは黙ってそこにいる。
まあカイトのせいでこうなったんだけども。
部屋の机の端っこ(真ん中はパソコンで占めている)で増えた宿題をするあたしを、基本宿題を終えたカイトがベッドに腰掛けて眺めてる。
いつもは宿題、花梨とかに写させてもらってるんだけど、今回はあたしだけの宿題だし…。
「あ゛ー集中力切れたー!もうダメだー!」
椅子の背もたれに寄り掛かって、グーッと伸びをする。
「千早」
「んにゃ?」
「さっき始めたばっかだよね?」
「え?何?聞こえないですなー」
「…………。」
「いいのだよカイトくん!集中できない時は気晴らしするのが一番なのだよ」
言ってから、あたしは椅子ごと横にズレてパソコンの前に座り直す。
「ポチッとな♪」
パソコンを起動させ、さっそくネトゲを始めるあたし。
おーみんな居る居るー!


