すると今までずっと黙っていた小町さんが立ち上がり、グラスを持って。


「はーい!では、お二方がハッピーエンドになったところで、もう一回乾杯しましょー!!」

「ちょっと待って欲しいの!!私の存在忘れられてなかった!?」


実は小町さんの隣でケーキを黙々と食べていた姫華が、我慢の限界に達した様子で叫んだ。

そこへ小町さん。


「…あら。あんた居たの?」

「最低!!お姉ちゃん超最低!!私を呼び出したのは誰よ!?お姉ちゃんでしょう!?」

「だってーあんまりにも姫が喋んないからーお姉ちゃん忘れてたー」

「あの会話のどこに私の入る隙間があったっていうの!?」

「…枠の外の人間だね、姫。ま、頑張んなさい」

「もう泣く!!私泣くから!!」


わっ!と泣きだした姫華さん。


…どんまい、姫ちゃん(もらい泣き)。



が、そんな姫ちゃんのお姉様は、妹を放っておくつもりらしく。


「じゃー姫の存在もわかったところで、みんなー用意はいいかなー?」


「いいともー!!」


今回は全員がグラスを持って言う。


それを合図に、小町さんが笑顔で声を張り上げた。







「ハッピーメリークリスマスッッ!!!!」