でも、テンパってる瑞希さんには、ツンデレ要素が効かなかったらしく。
「えっあっごめん!なんかごめん!余計なことした!悪ィ!!じゃ、俺、ちょっと引っ込んでくる!!」
「はっ…ちょっと待ちなさいよ…!!」
早口に捲し立て、それから逃げるように店の奥に走って行った瑞希。
花梨は唖然としたようにそれを見送り、
俯いた。
そんな花梨の肩を、女性のお客さんが叩く。
「あなた、素直じゃないわねー。女の子は、素直が一番よ?」
「……わかってます…けど……ひっくッッ」
(゚Д゚)!!!?
あ…あの花梨が……
……泣いてる……!?(2度目)
ちょっ誰かカメラ!!(貴様)
んじゃなくて!
あたしは慌てて花梨へと駆け寄り、背中をさする。
「かっかかかか花梨さん!?ちょっ泣くでないよ……ホラ、オレ、不器用だからさ…(フッ)」
「あんたは2次元でエンジョイしてなさいよ。」
「ちょっww元気づけようとしてる友になんてことをww」
「あーもう!あんたのせいで涙が引っ込んだじゃない!!」
花梨はグッと目もとを擦って顔を上げる。
よ、よかった……。
ホッと胸を撫で下ろしたあたしの耳に、その時手を叩く音が。
振り向くと、小町さんが愉快そうな顔で厨房から出てきていた。


