お店の前でツリーに飾りつけをしながらギャーギャー言っているあたしと瑞希に。
その時、人の近づく気配が。
「目、覚ましてあげようか?」
そんな声と共に、突如後ろに引っ張られたあたしは。
左耳を甘噛みされる感触に一気に目が覚めて、そして飛び跳ねた。
「うっきゃぁあッッ!!!?」
色気もへったくれもない悲鳴を上げつつ、あたしは後ろを振り返る。
すぐそこにあったダークブルーの瞳に捕まり、数秒で硬直する。
「どう?目、覚めただろ?」
口角を持ち上げて意地悪く笑うカイトに、あたしは顔を赤くするのみ。
くっそぅ……!!
これなんて乙ゲー!!!?
(電波的マイダーリン!です♪/キラッ☆)
あたしが耳を押さえてフーフー威嚇するみたいに息を吐いていると、背後から。
「……朝からアレなモン見せられちまった…ヤベ…俺泣けてきた…」
「瑞希。諦めなさい。あんたはそう言う星の下に生まれたのよ。」
「花梨ちゃんてば、案外手厳しいのねー!お姉さんビックリだ!」
例の三人の声が聞こえてきたから、あたしはもう卒倒するかと思った。
み……見られてた…………orz


