「…やっぱりさ…クリスマスっていうのはこう……もっとロマンティックさが欲しいよね…」
「うん……俺も思ってたところだよ…」
瑞希と並んで見上げる空は、真っ青である。
ビバ☆ハレ晴れクリスマス♪
……って嬉しくない!!
「やっぱさ!クリスマスっていうのはこう…ホワイトクリスマスじゃなきゃダメだよね!!」
「そうだ!やっぱ雪が降らねぇと話しになんねぇんだ!!」
「文句ばっか言ってないでちょっとは手伝いなさいよあんたたちッッ!!!!」
背後から花梨お手製のハリセンでビシバシと後頭部をブッ叩かれるあたしと瑞希。
クリスマスと言えど、さすが花梨、抜かりないな…(涙目)。
「ホラっ!これを飾りつけなさい!一刻も早く!!」
怒鳴りながら、あたしと瑞希に差し出されたのはクリスマスツリーの飾りたち。
その量の多さに「うげっ…」と二人同時に肩を落とす。
「…花梨って絶対鬼教官になれるよねぇ…?」
「すでになってんじゃない…?今この瞬間。」
「何をブツブツ言ってんだ貴様等。仕事しろ。」
「「了解であります隊長ぉおお――ッッ!!!!」」
敬礼をしつつブラックカリンから逃げるあたしと瑞希。
花梨には一生勝てないと思う。


