お母さん曰く。
「千早ちゃんの部屋に勉強道具が、たま~に広げられてるじゃない?
で、最初は千早ちゃんが勉強に目覚めたのかなぁって思ってたのね?
でも、キッチンを見ると、たまに片づけ忘れてるお皿が2枚あるじゃないのよ~♪
あ、これ、なんかもしかして千早ちゃん…うふふ♪
なぁんて予想して、こっそり夜中、お部屋を覗かせていただきました♪
結果、大せいか~い☆」
「キャー♪」とか言って万歳しているお母さんに、向こうに置いてあるソファに座っていた葵と、お母さんの隣に座っていたお父さんは大爆笑。
カイトは呆れたような表情で、そしてあたしは口も目も半開きにしてだらしなく座っていた。
……誰かこの人たち止めて…(超切実)。
っていうか、なんで笑っているんだい!!!?
いいのかお年頃の娘の部屋に見知らぬ男が居るのは!!!?
いやあたしは知っているけども!!
だがしかし!
お母さんはもちろん、お父さんも葵すらも知らない人があたしの部屋にっていうかこの家に住んでたってのにいいのか!!!?
不法侵入とかもはや関係なし!?
それともアレか!?
“ウチの娘は色気もへったくれもないから大丈夫”ってことか!?
悪かったな!!(号泣)
内心でグスグス言っているあたしに、「それと」とお母さん。
「千早ちゃんの部屋にあった、説明書を見つけちゃってね?
ちょっと読ませてもらったの。
そういう理由なら、ぜひウチに居てくれてもいいかなぁって思ったの♪
だって、お金払えるかわかんないしね!
千早ちゃんにはぜひともハッピーエンドを狙って欲しいのよ!
お母さんは!」
………………。
……なんかもう…泣いていいですか(哀愁)。


