やっぱりムリだった。

宿題とかやってないしもはや存在すら抹消してたし。

目を逸らすあたしに興味津々で、花梨はニッコリ笑顔で至近距離に言う。


「さぁ吐け。昨日何してたのか吐きやがれ。」

「そっそんなに気になるんすか…?」

「当然でしょー?だってあんたが嘘つくなんて隠し事があるとしか考えらんないんだものー」


嘘ついたのが悲劇の始まりだったとはぁあッ!!!!


あたしが四苦八苦しながら言い訳を考えていると、


「はい席につけー。チャイムなるぞー」

「先生ナイスっす!!」

「はあ?」


ナイスなタイミングで真中先生が教室に入ってきた。

これで花梨の尋問から逃れられる!

あたしは花梨に笑顔で伝える。


「ほらほらぁ〜花梨さん早く席にお戻りよ〜」

「この野郎…」


花梨は恨めしそうにあたしをジト見してしかも舌打ちまでしてから、あたしの後ろの席に戻った。

一件落着。

今回ばかりは真中氏に感謝!!

あたしは小さくガッツポーズをして……机に倒れ込んだ。

ぐぉお……眠い……果てしなく眠いっすよ…。

あぁダメだ…スイマーに勝てる気がしない…。

今なら熟睡できそー…