…おなか空いた…。
…と思って気づいたら、もうお昼時で、そう言えば何も食べてなかったなと思い出した。
まあ、食べる気がしなかっただけなんだけども。
…人間、死にたいなんて考えても、おなかは空くのだ。
しょせん人間そんなもんさ。
ちょっとダークな考えをしてから、あたしはカイトを起こさないようにキッチンへと向かった。
が、しかし。
「…な…何もない…」
キッチンには食料が何もなかった。
そりゃそうか…。
ここは誰も住んでない状態だったんだから。
ってことは、買いに行かなきゃいけないってわけで。
どうしようお金持ってないや…しかも制服のまんまだし…。
困り果てたまさにその時。
ピンポーン
玄関の呼び鈴が鳴った。
ビクッと飛び上がったあたしは、すぐに小町さんが来たんじゃないと悟った。
だって小町さんは呼び鈴鳴らしたりしないし…。
じゃあ誰?
ここは誰も住んでない状態だった…。
ってことは、あたしたちがここに居ることを知っている人が来たんだ。
…悪い予感がした。
けれど、あたしは恐る恐る、ドアスコープから外を覗いて――…


