「…――だから、そうやって自分ばっかり悪者になるのやめてよ。

今回だってそうだったんでしょ?
身動きできなくなって、逃げたくてあんなことしたんでしょ?

わかってるから。
でも大丈夫だから。

…あたしが、ついてるし!!」


真面目に話すつもりが、あたしが言うとやっぱりなんか…嘘っぽい。

でも。






「……ありがと」





そう言って、小さく微笑むカイトが居てくれるから、まあそんな小さなことはどうでもいいかと思い直す。


この夏、あたしたちはたぶん、ちょっとだけだけど、成長した。


泣いて、悩んで、考えて。


傷つけて、傷ついて。


そして、大切なモノに気付かされるわけで。




それは、一つに限らないけど。


たくさんあるけど。


でも、どれも大切なモノ。


だからあたしは、全部、大切に、守っていこうと思うんだ――…











…――と、綺麗に終わりたかったんだが。


「…ほぉ…榊。お前いい度胸してるよなぁ…?」

「えーっとそのぉ…ホラッ!真中氏なら知ってるでしょう!いろいろと忙しかったのだよ、この夏は!!」

「だからと言って……



……宿題を白紙で出すヤツがあるかぁあッッ!!!!」


「申し訳ございませんっしたぁああッッ!!!!」



……ま、あたしだしね。


最後はこういうオチなのだよ(チーン)。



嗚呼……orz