「おはー茉莉ー…。キミは朝から元気だねぇ…」

「むむ!?ちー姉ちゃん、元気ないっすね!!ならば茉莉さんが元気を分けて差し上げよう!!」


ニッコリ笑顔で飛びついてくる茉莉。

危うくこけそうになりながらも、ギューッと茉莉を抱き締める。

うぅ…こんな妹が欲しかった…!!

あたしは茉莉にスリスリと頬擦りをしながらそう思う。


「萌え萌えキューンですよ茉莉さん!!もう苗字を“榊”に変えてウチにおいで!!お姉ちゃんが待ってるから!!」

「“萌え萌えキューン”ってなになに!?苗字ってそんなに簡単に変えられるのぉ!?」

「……うん!言葉の意味はわからない方が身のためである!!そして苗字はそんなに簡単に変えられません!!」

「えぇー!じゃあちー姉ちゃんの家の子になれないじゃないっすかー!!」

「本気でなる気なのか!?」

「イエッサー!!」

「じゃあもう苗字なんて気にせずこのままウチの子になってくれたまえー!!」


ギュムッと茉莉を抱き締めるあたしのテンションはマックス!!

うん、リアルに茉莉に元気貰った!!

ありがとう茉莉!!

お姉ちゃん幸せ者だよ!!(感涙)


…と、朝っぱらからおバカなコントを繰り広げたあたしは、調子に乗ってホントに出掛けることにした。

髪の毛をポニーテールにして、キャップを被って真夏の日差しの下にいざ参らん!!


「さあ行くぞ皆の衆ー!!ホントはコミケに行きたいところだがキミたちには目に毒なので我慢することにした!!」

「こみけ!?隊長!それはなんなんですかー!?」

「茉莉、キミは知らなくても結構だよ!っていうか知っちゃったらダメなのだよ!」

「えー!!ちー姉ちゃんの言葉いっつもわかんないっすよぉ!!」

「それが一番いいのだよ茉莉ー!ってことで、今日は隣町まで買い物じゃ、買い物!」

「イェーイ!隊長カッコイー!!」


ハイテンションなあたしと茉莉の会話にまったく参加しないのは、わかっていると思いますが、伊吹くんです。

一応ヤツも買い物についてくるのだが…いかんせん、キャラが真逆…。

途中で、「疲れたんで帰りますね」とか言いそうだ。