カイトのちょっと不安気な表情に、あたしは一瞬固まる。
だが!
…いっいかん!!
ここでトキめいたら規約違反!
落ち着け〜コレはゲームなんだぞ〜…。
……うしっ!
「それはいい!だって応募期間過ぎちゃったから!」
「…そう」
「うむ!だからいいのだよ気にしなくて!」
あたしは適当に洋服を引っ張り出しながら、ハタと気づく。
あたしは半ば女捨ててるけど、
やっぱちょっと…
「あのーカイトさん?」
「ん?」
「大変申し上げにくいのですが、ワタクシ着替えたいので…お部屋を…しばし出ておいて下さいませんか…」
手に取った洋服を抱き締めながら恐縮気味に言う。
機嫌損ねませんように!!
カイトはしばらくあたしを見つめてから、平然と。
「ヤダね」
イタズラな感じで口角を軽く持ち上げる。
あたしは微かに細められたダークブルーを見つめる。
「……へ」
「冗談」
んなっ!!
アガッ!とアゴを外すあたしなんか知らないと言いたそうな顔で、カイトはベッドから立ち上がる。
そして素知らぬ風に部屋を出ていく。
…コイツムカツク!!!!


