「まぁ…一応はぐれないように…」
片手が塞がっているので声で話す。
納得した笹村は、少し顔を赤くしながらも小さくコクッと頷いた。
…なーんて、ホントはキミと手を繋ぎたかっただけなんだけどな。
どさくさに紛れて、都合のいい理由まで付けてさ。
それでも、キミと手を繋ぎたかった。
キミと、繋がっていたかったんだ。
そうすれば、少しでもキミが近くにいるような気がしたから。
キミの近くに、キミの傍にいれる気がしたから…
歩いている時、横をチラ見するとまだ少し赤い笹村の顔。
…俺のこと、意識してくれているのだろうか。

