準備ばっちりで家を出た。


「はぁ。今日もいい天気ー。」


うーーーん。と背伸びしてたら、真新しい腕時計が見えた。
今の時間は??



「は、8時15分だーーーーーーー。」


「やばいよぉー...」

同じ制服の人は誰もいない。
いるのは、散歩しているおじさんと、小学生の女の子。黄色い帽子かわいいね。

「・・・ってそれどころじゃないよー」


バッグを肩にかけなおして走りだす。春の風が心地いい。


「あ、あれ??道どっちだっけ。右??左??分かんないよー。。」


半泣きになって、キョロキョロするけど周りは誰もいない。


「どーしよー。。。」


座りこみそうになった瞬間、


「大丈夫か?」

後ろから声がして、右手をつかまれた。

・・・誰だろ。おそるおそる後ろを振り向く。



「・・・久しぶりだな。」



そこに立っていたのは、忘れるはずもない。




「何だよ。忘れちまったのか?」