あっぷるぱい 〜甘酸っぱい恋の味〜

部活が終わった。

海との約束を耳の中で再生する。
低くて、でも低すぎなくて。
あたしの大好きなあいつの声。
何回も何回も再生しては、心の奥のところが暖まるのを感じるんだ。

「空ー。終礼はじまるよ!!!」
陽夏の声で我に返る。
「あ、はーい。今行く!」


「空。ちょっといいか。」
終礼のあと、片づけをしていたあたしの動きが止まる。
「うん。優いこう。陽夏はさきにかえってていいから。」
にこにこしながら近づいてくる優。
不安げにあたしたちを見る陽夏。
「だいじょぶだから」
そういってあたしは体育館をあとにした。


海が何を話すのか。
あたしにはぜんぜんわかんない。
でも、いまこの瞬間に一緒にいられるのがうれしいんだ。

たとえ、このさきなにがおころうと
あたしは一生あいつ、海を好きなんだろう。
なんて、改めて思って少し照れた。