あっぷるぱい 〜甘酸っぱい恋の味〜






中一の頃、俺の通っていた桜沢中学。





桜沢は一学年100人もいかない小さな学校。







そこで俺は男子バスケ部。空は女子バスケ部だった。





部としては違うが、同じバスケという事もあり、お互いの試合は部として見にいっていたし、それなりに交流の深いのが、『バスケ部』だった。









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中一の頃の中体連、一年ながらエースだった俺は全国大会の決勝戦、コートいっぱい走りまわっていた。






パサッ




「ピーーーッ!」





ホイッスルが鳴る。



これで同点。俺たちのチームが追いつかれた。





「桜沢っ! ファイト!!」







観客席から空の声が聞こえる。




ボールは味方の手にある。



チャンスだ。








「あと10秒・・・・!!」







誰かの声が聞こえる。もう時間がない。







「海っ・・・・!!」






リングから少し離れた位置にいる俺にボールがまわってくる。





ここから入れる事が出来たら、スリーポイント。だけど、外す確率の方が高い。









「海っ・・・・!」








空の声が聞こえる。







あと5秒・・・!







俺は膝を曲げ、腕を振り上げ、大きくジャンプする。






そして、俺の手から離れたボールは綺麗な曲線を描く、






「ピーッ!」




ホイッスルが鳴る。そして、






パサッ








・・・・入った。








「キャーー!!!」






とたんに湧き上がるスタンド







「桜沢中学、優勝ーー!!!!」







やった・・・・!!優勝だ・・・・!!







気付けば俺はスタンドにいる空に向かってとびっきりの笑顔をうかべていた。




そんな俺を見て空も笑い返してくれる。









・・・・・・・そんなこんなあって翌年、俺は親の都合で引っ越しし、桜沢中学に戻る事はなかった。