その後の俺は
イライラモード全開で

授業もろくに頭に入ってこなかった
頭の中に浮かんでくるのは、楓夏と相川

はぁ…何かお似合いだよな…あいつら
完全に自信なくした…

「はぁぁぁぁぁ…」

俺は本日何回目かのため息をついた

「雄、どーした?何か午後からイライラしてね?」

「…愛斗くんよ…俺はどうすればよいのでしょうか」

「何かあったのか?」

「まぁ、いろいろね」

こいつにすら、俺が楓夏の事好きだと言う事は
言っていない

自分の恋が叶ってから
言うつもりでいたが…

叶う訳ねぇよな…

「話しならいつでも聞くぞ?」

「おう、さんきゅ。やっぱ愛斗は頼りになるよ」

「そう言っていただけて光栄ですわ」

「どこぞのオネェだよ」

こいつと話すといつも落ち着く
さっきまでのイライラは吹き飛んでいた

「…よし!少し寄り道して帰ろうぜ!」

「どこ行くんだよ?」

「ナイショ☆」

うわぁ、気持ち悪いわ…
まぁ、悪くないか。たまには寄り道も

「よーし!行くぞー!」

「あ、でも楓夏どうしよ」

「あー…一緒に行くか?ふうちゃんも」

「一応誘ってみる」

俺と雄は楓夏の教室へと向かった

「…あー…やっぱやめとく」

「いいのか?」

誘おうと思ったが、やはり楓夏は
相川と楽しそうに話していた

多分、誘っても来ない
そう思った

「よし!気を取り直して行こうぜ!」

「おう!」

俺は無理やりテンションを上げ
楓夏の教室から去った

楽しそうに他の男と話してる
楓夏を見るのは…あまり好きじゃないな…

やっぱりもっと早く
告白しとくべきだったか…

今更後悔しても遅い
俺は改めて自分の弱さを思い知った


愛斗にはいつ言おうか…
近々カミングアウトでもするか

俺はそう思いながら
学校をあとにした