竜は楓夏を抱きかかえ
保健室へと連れて行った
やっぱり、竜には適わねぇな…
多分、俺と竜が走り出したのはほぼ同時
でも竜の方が1歩早かった
って事はもう決着ついたようなもんじゃねぇか
リレーも、どうせ負ける
俺のやる気は一気に失せていった
「…おいこら、雄!何やる気なくしたような顔してんだよ!これからだろ?」
「もういいよ、俺の負けで」
我ながらすごい情けないと思った
これは嫉妬なのだろうか
「…諦めんなよ!まだ分かんねぇだろ?」
愛斗の目は真剣で
その真剣な目で俺に訴えていた
「相川に見せてやれ。お前の実力を」
「………分かった」
さっきは譲ってやったんだ
だからリレーは負けねぇ
勝つのは俺だ、竜
負けたくねぇんだよ、やっぱり
「そろそろ男子のリレー始めるぞー!順番に並んでくれー!」
やってやる、絶対勝ってやる
竜に勝ちたい
それだけが頭を支配していた
「真琴、頑張れよ」
「任せろ!僕は負けないよ」
真琴はかなり負けず嫌いだ
だから、リードを決めるのは俺たちのクラス
そのまま順調に進めば
………行けるっ!
そして、リレーが始まった
「真琴ーー!!!行けぇええ!!」
やっぱりあいつは早い
あっという間に差を広め、リードは完全に俺たちのクラスだ
そして次の奴にバトンを繋いだ
「真琴!ナイス!」
「当たり前でしょー!」
真琴は満足そうに笑った
「雄も、頑張ってね!」
「おう!任せろ!」
その笑顔に俺も笑顔で返した
勝つ…絶対に
そして、竜が保健室から戻ってきた
「…楓夏は?」
「軽い熱中症だと。少し休めば大丈夫だとさ」
「そうか。ならよかった」
そんな会話をしているうちに
もうすぐ俺たちの番だ
「…まさか雄と一緒に走るなんてな」
「あぁ。だけど俺、負けねぇから」
「…珍しいな、お前がそんなに燃えてるなんて。でも、俺も負けない」
「……絶対勝つ」
俺たちは軽く睨み合い
コースに立った
両クラス激しいトップ争い
そして、ついにバトンが俺に繋がれた
差はほぼ同時
「ゆーうー!!!走れぇえええ!!」
俺にバトンを繋いだ愛斗が叫んだ
「負けねぇ…!!」
俺はすぐ横にいる竜に向かって
そう吐き捨てた
そして、差は広がることなく
俺たちはトップを争っていた
俺は最後の力を振り絞り
ゴールに向かって走った
勝てるっ!
俺はそう確信した
そして俺は、ゴールテープを切り
竜に勝てた…と思った
はずなのに…
俺の体はゴール目前でふらつき
俺は地面に倒れ込んだ
そして俺はそこで意識を失った
保健室へと連れて行った
やっぱり、竜には適わねぇな…
多分、俺と竜が走り出したのはほぼ同時
でも竜の方が1歩早かった
って事はもう決着ついたようなもんじゃねぇか
リレーも、どうせ負ける
俺のやる気は一気に失せていった
「…おいこら、雄!何やる気なくしたような顔してんだよ!これからだろ?」
「もういいよ、俺の負けで」
我ながらすごい情けないと思った
これは嫉妬なのだろうか
「…諦めんなよ!まだ分かんねぇだろ?」
愛斗の目は真剣で
その真剣な目で俺に訴えていた
「相川に見せてやれ。お前の実力を」
「………分かった」
さっきは譲ってやったんだ
だからリレーは負けねぇ
勝つのは俺だ、竜
負けたくねぇんだよ、やっぱり
「そろそろ男子のリレー始めるぞー!順番に並んでくれー!」
やってやる、絶対勝ってやる
竜に勝ちたい
それだけが頭を支配していた
「真琴、頑張れよ」
「任せろ!僕は負けないよ」
真琴はかなり負けず嫌いだ
だから、リードを決めるのは俺たちのクラス
そのまま順調に進めば
………行けるっ!
そして、リレーが始まった
「真琴ーー!!!行けぇええ!!」
やっぱりあいつは早い
あっという間に差を広め、リードは完全に俺たちのクラスだ
そして次の奴にバトンを繋いだ
「真琴!ナイス!」
「当たり前でしょー!」
真琴は満足そうに笑った
「雄も、頑張ってね!」
「おう!任せろ!」
その笑顔に俺も笑顔で返した
勝つ…絶対に
そして、竜が保健室から戻ってきた
「…楓夏は?」
「軽い熱中症だと。少し休めば大丈夫だとさ」
「そうか。ならよかった」
そんな会話をしているうちに
もうすぐ俺たちの番だ
「…まさか雄と一緒に走るなんてな」
「あぁ。だけど俺、負けねぇから」
「…珍しいな、お前がそんなに燃えてるなんて。でも、俺も負けない」
「……絶対勝つ」
俺たちは軽く睨み合い
コースに立った
両クラス激しいトップ争い
そして、ついにバトンが俺に繋がれた
差はほぼ同時
「ゆーうー!!!走れぇえええ!!」
俺にバトンを繋いだ愛斗が叫んだ
「負けねぇ…!!」
俺はすぐ横にいる竜に向かって
そう吐き捨てた
そして、差は広がることなく
俺たちはトップを争っていた
俺は最後の力を振り絞り
ゴールに向かって走った
勝てるっ!
俺はそう確信した
そして俺は、ゴールテープを切り
竜に勝てた…と思った
はずなのに…
俺の体はゴール目前でふらつき
俺は地面に倒れ込んだ
そして俺はそこで意識を失った

