「早く告白しねぇと、誰かに取られちまうぞ?楓夏可愛いから」
俺たちは帰り道を歩きながら
先ほどの話の続きをしていた
幸い、楓夏は井上と帰ると言って
先に帰ってしまったためいない
「…分かってるって。でも…まだコクんねぇよ」
「まぁ、ゆっくりでいいと思うぞ?自分が好きな時に告白すれば」
「…あぁ。お前って意外と頼りになるな」
「意外とって何だよ!」
今日1日だけで竜との距離が
一気に縮まった気がする
今まで避けてたからな
俺が一方的に
「…雄はさ、恋した事ねぇの?」
「…………あるよ」
「マジ?初恋いつ?」
「…俺の初恋は幼稚園の時だった」
そう、俺はあの日
1人の少女に恋をした
「幼稚園か…どんな子だった?」
「……すげぇ可愛くてさ、おっとりしてて優しくて…その子の全てが好きで…」
「その子すげぇ美人になってるんだろうな、今頃」
「……あぁ、今も変わらず…すげぇ可愛いよ」
お前のすぐそばにいるけどな
俺が今話してるの、楓夏の事だって
気づいてねぇのかな、こいつ
「…その子の事、今でも好きなのか?」
「………………好きだよ。言葉じゃ伝えられないくらい…好きなんだよ」
こいつに言っても意味ねぇけど
でも、少しでも俺の気持ちが伝わればと…
そう思った
「もう10年以上思い続けてきたからな、そう簡単に諦められねぇよ」
「…告白したのか?」
「いーや、してねぇよ。俺の初恋は叶わない。もうその子は…俺の手の届かない所に行っちまったからな」
「…もしかしたら叶うかもしんねぇぞ?」
「いや、叶わねぇな…だからこの思いは心の中に閉じ込めとこうって…そう決めたんだよ」
「…そうか…お前もお前で大変だな」
「俺は苦労人だからな!」
何て笑ってみせたけど
本当はすごく苦しかった
泣きたかった…
いつか言える日が来るのだろうか
楓夏に…お前の事が好きだと…
伝えられる日が…
俺たちは帰り道を歩きながら
先ほどの話の続きをしていた
幸い、楓夏は井上と帰ると言って
先に帰ってしまったためいない
「…分かってるって。でも…まだコクんねぇよ」
「まぁ、ゆっくりでいいと思うぞ?自分が好きな時に告白すれば」
「…あぁ。お前って意外と頼りになるな」
「意外とって何だよ!」
今日1日だけで竜との距離が
一気に縮まった気がする
今まで避けてたからな
俺が一方的に
「…雄はさ、恋した事ねぇの?」
「…………あるよ」
「マジ?初恋いつ?」
「…俺の初恋は幼稚園の時だった」
そう、俺はあの日
1人の少女に恋をした
「幼稚園か…どんな子だった?」
「……すげぇ可愛くてさ、おっとりしてて優しくて…その子の全てが好きで…」
「その子すげぇ美人になってるんだろうな、今頃」
「……あぁ、今も変わらず…すげぇ可愛いよ」
お前のすぐそばにいるけどな
俺が今話してるの、楓夏の事だって
気づいてねぇのかな、こいつ
「…その子の事、今でも好きなのか?」
「………………好きだよ。言葉じゃ伝えられないくらい…好きなんだよ」
こいつに言っても意味ねぇけど
でも、少しでも俺の気持ちが伝わればと…
そう思った
「もう10年以上思い続けてきたからな、そう簡単に諦められねぇよ」
「…告白したのか?」
「いーや、してねぇよ。俺の初恋は叶わない。もうその子は…俺の手の届かない所に行っちまったからな」
「…もしかしたら叶うかもしんねぇぞ?」
「いや、叶わねぇな…だからこの思いは心の中に閉じ込めとこうって…そう決めたんだよ」
「…そうか…お前もお前で大変だな」
「俺は苦労人だからな!」
何て笑ってみせたけど
本当はすごく苦しかった
泣きたかった…
いつか言える日が来るのだろうか
楓夏に…お前の事が好きだと…
伝えられる日が…

