特訓と名の付いたそれに、リオンはやる気満々でヤンクスを待つ。もうリルとメイリンは来ていると言うのに、全く待ち合わせを守らないやつというか。
「わりぃ、待たせたな。起きてからのんびりし過ぎたわ」
すまなそうに見えない笑顔で、帝都から出る門に通り過ぎていくように歩いていった。
丘まで行くと、合図でヤンクスは槍を、リオンは緋焔を握ると、距離を保ったままで話を始める。
「さて、とりあえず手合わせしよう」
「待て、俺は言っていた強さの秘密を知りたいんだ。別にお前とやる理由はない」
「尚更手合わせだな。戦いの中でしか自分の本気は出せないからな」
ヤンクスが先に飛び出すと、槍を払うように振るう。リオンは剣で、槍の刃を振り上げて、空いた腰辺りを、ヤンクスの後ろに動くと同時に抜こうとすると、それを横に避けてその背に槍が振られる。振り向き様にそれを受け止めると、一度離れてヤンクスが笑う。
「ってまじかよ、久々にやり合える奴と会ったぜ。これだから放浪はやめらんないな」
「お前こそ、滅多に会えない人材だよ。身の入った特訓が出来そうだな」
リルとメイリンは丘に吹く風に髪を靡かせながら、のびのびと二人のやり合いを見て、会話をする。
「男ってのはなんで強い奴を見付けると戦いたるんだかね?」
メイリンは素っ気なく呆れた物言いで、リルにそれを問う。リルは苦笑して、二人の戦いに目をやると、口を閉じてまた開く。
「なんでだろうね?でも、カッコイイと思うよ。男の人の戦っている姿は…」
「そこは聞いてないけどね。正直男はむさ苦しいっていうか…、あまり触れたくはないよ。
怪我とかしてるときは除くけど」
「そう?結構好きだけどな、男臭いのは」
「あんたとは意見が合いそうにないね。
ま、別に試験だけの縁だし、どうでもいいけどね」
二人は互いに相手の性格を理解したか、それ以上は互いについてあまり話そうとはしなかった。
「わりぃ、待たせたな。起きてからのんびりし過ぎたわ」
すまなそうに見えない笑顔で、帝都から出る門に通り過ぎていくように歩いていった。
丘まで行くと、合図でヤンクスは槍を、リオンは緋焔を握ると、距離を保ったままで話を始める。
「さて、とりあえず手合わせしよう」
「待て、俺は言っていた強さの秘密を知りたいんだ。別にお前とやる理由はない」
「尚更手合わせだな。戦いの中でしか自分の本気は出せないからな」
ヤンクスが先に飛び出すと、槍を払うように振るう。リオンは剣で、槍の刃を振り上げて、空いた腰辺りを、ヤンクスの後ろに動くと同時に抜こうとすると、それを横に避けてその背に槍が振られる。振り向き様にそれを受け止めると、一度離れてヤンクスが笑う。
「ってまじかよ、久々にやり合える奴と会ったぜ。これだから放浪はやめらんないな」
「お前こそ、滅多に会えない人材だよ。身の入った特訓が出来そうだな」
リルとメイリンは丘に吹く風に髪を靡かせながら、のびのびと二人のやり合いを見て、会話をする。
「男ってのはなんで強い奴を見付けると戦いたるんだかね?」
メイリンは素っ気なく呆れた物言いで、リルにそれを問う。リルは苦笑して、二人の戦いに目をやると、口を閉じてまた開く。
「なんでだろうね?でも、カッコイイと思うよ。男の人の戦っている姿は…」
「そこは聞いてないけどね。正直男はむさ苦しいっていうか…、あまり触れたくはないよ。
怪我とかしてるときは除くけど」
「そう?結構好きだけどな、男臭いのは」
「あんたとは意見が合いそうにないね。
ま、別に試験だけの縁だし、どうでもいいけどね」
二人は互いに相手の性格を理解したか、それ以上は互いについてあまり話そうとはしなかった。

