「お疲れ」 そう言って声を掛けると、こちらに気づいた夕美は、 「お疲れ!!」 といって笑った。 「なんか手伝うのある?」 俺は少しでも周りの奴らより好印象を与えようと、そんな言葉を口にする。 でも夕美はそんな俺の下心には気づかずに、 「あ、ううん!!大丈夫!!もうほとんど準備終わったし、それにマネージャーの仕事だから!!」 と答えた。 「だからほら!!健ちゃんはストレッチして」 健ちゃん。 その呼び方に、自分のテンションが上がるのを感じる。 と同時に、顔の筋肉が緩むのをこらえる。