健ちゃんとたくさんハグしたかった。 健ちゃんと───結婚したかった。 そして、幸せな家庭を持ちたかった。 休日には、健ちゃんが仕事の休みを取ってくれて、家族みんなででかけるの。 健ちゃんが子供を肩車したりしてね、その隣を私が歩く。 そんな想像を、もう数え切れないくらいしちゃった。 でも、私にはもう未来はない。 だけど、健ちゃんにはまだまだ未来が残ってる。