Dear:大切な君へ。


「なんか・・・・・ごめん」




三人の後姿を眺めながらそう言うと、




「全然!楽しかったよ。それより私の方こそ奢ってもらっちゃってごめんね?」




と夕美が謝る。




「いや、夕美に奢るのは当たり前だろ。彼氏なんだから」




言った後にハッとして、顔が熱くなるのが分かる。




「あ、うん。彼氏・・・・・うん」




夕美の方を見ると、同じように顔を真っ赤にしていた。




「・・・・・じゃ、もう暗いし帰るか」




何度目かの夕美の家への道のりを、手をつないで歩く。