「おや……?」
『?』
突然、私の仮面を見てルゼットが怪訝そうな表情をする
『どうしたの、アヴーグル。』
すると彼はゆっくりと仮面の額あたりを指差す
「ふふ、おてんばさんだね。
コーヒーが仮面のおでこのところについてるけど、いったい君はどんな飲み方をしたんだい?」
彼はクスクスと笑う
『あ…。』
あれは昼間に私が仮面をとっている時にこぼしたコーヒーのあと
まさか
残っていたなんて
「どうしたの、愛しのメアリー?」
ばれたら…きっと怒られちゃう
『いいえ、なんでもないのよ。
私、昼間にコーヒーを飲みながらうたた寝してしまって…。
そのこぼした跡が残ってたのね。』

