「ほら、仮面を外してあげる。
だから食べてごらん、メアリー。」


『ありがとう。』

ゆっくりとアヴーグルの手で仮面を外され、口にけえきが運ばれる


「ほら、あーん。」


『あーん…?
…!、すっごくあまいわ!』

けえきが舌に触れた瞬間、とろりと白いものが溶けて甘さが一気に口中に広がる


『なんて、素敵な食べ物なの!』


「ふふ、生クリームがついてるよ、メアリー。」

『!』


アヴーグルは何気ないしぐさで私の口元のけえきを拭って、ぺろりとなめた


『私、子供じゃないんだから自分でとれるわ、アヴーグル!』

「おや、まだまだ何も知らない君が子供じゃないっていうのかい、メアリー…?」


『それとこれとは話が別よ、アヴーグル!』