そして、私はゆっくりと仮面を外す

アヴーグルがいないから、少しくらいはいいわよね?



彼は私と出会って数日後、突然仮面を持って帰ってきた

『君は美しいから、決してその顔を僕以外には見せてはならないよ?』


そういって、この白い仮面を私に手渡した

私はどうしてそこまでするのかわからなかったが、彼が喜ぶならこれくらい気にならなかった


ただ、この仮面は少し息苦しいから

彼が仕事に行っている間の少しだけ、外したりしている




白の仮面


輪郭をつっとなぞり、机の上に置く

『今日も相変わらず無表情さんね、もう一人の私さん。』


なんて冗談めかして私は呟く