君がくれたもの




ピピピピピピピ.....。


目覚ましが鳴り響く朝。

『....ん。ふわぁ~。』


あ、学校か。

そんなのんきな事を考えていると、

ピロリロリーン♪


メールが届いた事を知らせる音がなった。


「春です!メールありがとう!」


という内容だった。


昨日、春はひとしきり笑ったあと
メアドを聞いてきた。

私はいつも通りに断ることもせず
了解した。

なんだか不思議な人だったなぁ...。


そう思いながらいつも通り学校に向かう


季節は7月半ば。あと少しで夏休みだ。

暑い....。

額に汗が滲む。



「雪乃ーっ!」


後ろから笑顔で声をかけてきたのは
親友の夏希だ。

『夏希!おはよ』


「毎日毎日、暑いわよね~。嫌になっちゃう」


夏希は高校に入学して出来た友達。
今では大切な存在だ。


『夏休みだねーっ!いっぱい遊ぼ!♪』


「あんた、浮かれるのはいいけど夏休み前にテストあるんだからね?」



え。知らない。



「...その顔は忘れてたのね。」


はぁ..。とため息をつく夏希。

夏希は成績優秀でいつも学年で10位には入る
おまけに美人。

だけど気取る様子もないサバサバとした性格だ 一緒にいて居心地が良い。


『やばい。赤点とったら夏休み補習だ...』


せっかくたくさん遊ぶ予定入れたのに!!!


「せいぜい頑張りなさい~♪」

この薄情者め....。

なんて会話をしているうちに学校につく。