教室は3階の1番隅っこにある。

朝から体力が・・・と思ってため息をついてたら、ふときずいた。

髪飾りが無い!父さんと母さんがくれた赤い椿の花の髪飾りが。

すぐにあたりを見回してみたけど無かった。

来た道を引き返そうと思って振り向いたときにで赤いワンピースを着た女の子がいた。

薄気味悪いので通り過ぎようと思った時だった。その女の子が私の髪飾りをにぎっていたのだ。

『・・それ私のだから、返してくれる?』

手を差し出したら、その女の子は笑いながらこちらを見た。

『!!』

その顔には見覚えがあった。昔の私そっくりだったのだ。

【驚いてるね。あなた・・その顔最高!】

笑いながらいってくるその子

【あたしは、何にでもなれるんだーもちろん死んだひとにもね】

笑ってくるあの子は両親の事をいってるみたいでカッとなって私は

『自慢してるわけ?ばっかみたい!さっさと返して!』

大声で叫んで手を伸ばすと消えた。

【そう簡単には渡さないから。・・そうだね。あんたの体もらおうかな?】

『・・は?』

【つまんないんでしょ?こんな人生。私がもらってあげるよ】

そういいながら近ずいてくるその子。よく考えたらそういってたではないか。

私はこんな人生にあきていた。いや、寂しかったのかもしれない。

でも、これですべてが終えられるかもしれない。父さんと母さんに会えるかも

“雪音・・やめなさい。父さんも母さんも望んでない”

!と、父さんの声だ。私は女の子をおしてあたりを見回す。

“雪音。自分を嘘で染めてはいけない。本当の自分を出していいんだよ

 話すのはこれで最後になってしまうかもしれないけどこれだけは言っておく

 ごめんな。おいていってしまって・・大好きだよ”

私は、涙を流した。泣かないと決めたのに。そしてあの子に言った

『あんた見たいな人に渡さない・・私の体は私のもんだ!』

【・・おっと 急におもしろくない顔になっちゃったなー あ。じゃあこれも 
いらないでしょ?】

そう言って、髪飾りを踏んで粉々にしたあいつ。

『・・ぁ』

その瞬間私の何かが解放されたような気分になって、私の髪は黒から白になっ

ていた。あふれてくる怒りと悲しみに力まかせに暴れた。

気がついたとき、あたり一面雪だらけであいつはいなくなっていた。

耳元で【また会おうね。】と聞こえたのは気のせいではないだろう。

でも、その後状況が理解して分かったことが2つある。

1つ目。この雪をばらまいたのは私

2つ目。そしてこの光景を響と梨佳に見られていた

初めに思ったのが最悪っていう気持ちで全身から血の気がひいてったのがわかった