「・・・ふむふむ。大体分かったよ!雪音はまだ力のコントロールが上手くできなくて感情が高ぶると力がでちゃうんだ。しかも私が思うに感情が強いほど力も比例して強くなる、と」

『うん』

「でもよ弱い力でも出せればいいんだろ?俺できるかもしんねぇ」

「え?響ってそんな事できたっけ?」

「ばーか。お袋はただの鬼女じゃない。呪術を使えるんだ。やった事は無いけどやれるだけやってみよーぜ」

『呪いかけるの?』

「呪術は呪いの反対、雪音と同じ祓いの力だってあるし多少の治癒能力だってある」

「響って敵にしたく無い人だな」

「うるせぇな。ま、やってみるかは雪音次第だけどよ」

『・・・でもあんまり力にたよるのもいけない気がする』

「まだ期限はあるしね、ゆっくり頑張りましょー」

結局この後コントロールどころか落ち着いた状況で力を出すこともできなかった。

時は刻一刻と迫りついに三人で最後の練習になってしまった。

『ごめん、せっかく手伝ってくれたのに』

「雪音そんな落ち込む事ないって!」

違う。私は心でこの宿題をなめてたのかもしれない。だから罰があたったんだ。
嗚呼だめだ。どんどんマイナスにかんがえてしまう。

「おい雪音。」

『・・・?』

振り向いた瞬間両手で顔を叩かれた。

「最終手段だ。」

『・・・え、?』

「な、なんでも上手くできるまじないかけたんだよ。」

「やるー、響」  「うっせーよ」


『っありがとう2人とも。今ならできる気がする・・・行って来る』

「「いってらっしゃい」」

すこしジンジンするが私は黒弧さんの元へ走った


  




「・・・行っちゃいましたな!」

「ああ」

「さっきのあれ、本当は嘘でしょー」

「ばれたか。」

「雪音、少し悔しそうだったよ」

「事実俺はなんの力も使ってねぇよ。プラシーボ効果ってやつだろ」

「ぷら、しぃぼ?」

「ま、とにかくあいつが素直にこれを信じてくれてればいいんだよ」