古びた建物の中で。修平はぼーっと窓の外を眺めていた。
「神谷くん。彼女、呼んでるよ?」
「はぁ。・・・彼女!?」
クラスメートであろう黒いロングの髪をなびかせた女の子がニコニコしながら修平に声を
かけた。
修平ははっとその子を見て、すぐにその“呼んでる彼女”が紗季のことだとわかった。
「紗季!!何が“彼女”だよ」
「えー?そんなこと言ったっけ?てか、修平なんてお断りですー」
「お前・・・ほんと可愛くねぇ奴。で、何だよ?」
修平は少し拗ねるようにそう言った。
紗季はそんな修平を見て小さく笑うと下を向いた。
「あー。あのね・・・・・・。やっぱり何でもない!!」
「あ?何だそれ」
「帰りにさ、どっか寄っていこうよ!!」
「お前本当寄り道好きだよな。・・・了解」
〈ちょっと、リーフ!いたよ。さっきのあいつ!!〉
少し遠く離れた所に、ラックとリーフの頭が2つ、並んでいた。
リーフは面倒くさそうに顔をあげた。
〈こんな広い場所で・・・よく見つけたよな〉
〈偉い?役に立った?〉
〈そこまでは褒めてない〉
〈ちぇー。リーフのばーか〉
〈はいはい〉
2人が話をしていると、修平と紗季は別々の場所にいた。ラックがそれを見てぱっと目を輝かせた。
〈ね、リーフ。別行動しよ?リーフはあいつね。怖いから。俺はあっちの女の子のほうを
追いかけるから!!〉
〈はぁ?別行動ってなんだよ〉
〈人間について調べなきゃ!!ね、いいでしょ?〉


