〈修平、聞いて。紗季は本当は・・・〉



「紗季!雪だるま、作ろうぜ♪」


「はぁ?・・・修平、どうしたの?」


「大きいの作るから、そこで待っとけよ!お前は触っちゃダメ。暖かくしてろな?」


修平はそういいながら、自分の上着を紗季に被せ、手袋の片方も紗季の手にはめた。


そして、真っ白な雪に手を入れて雪だるまを作り始めた。


〈修平、楽しそー・・・〉


〈・・・ラック。もしかしてお前・・〉


〈え?〉




〈・・・“みた”のか?〉




修平から少し離れた場所で、リーフはラックに訊ねた。


ラックは戸惑ったようにリーフを見つめた。


〈何が“みえ”た?あの2人に何か起こるのか?〉


〈・・・リーフ。なんで僕が“みえ”たこと知って・・・〉


〈それが、お前の力の1つだからだ〉


〈僕の・・・力?〉


ラックの大きな力。それは“未来予知”。


リーフは、ラックが修平たちの未来を見たと、そう思った。


〈ラック。教えてくれ。何が起こる?〉




〈・・・・・修平が・・・〉



〈修平が?何?〉


〈修平が・・っ〉






―修平が、死んじゃうよ・・・っ!!―