妖精。
魔法を司る使者。


その言葉に、修平は肩を震わせていた。


〈な、なんだよ・・・。・・・っ何がおかしいんだよ!?〉


「悪い・・。だってさぁ・・・よ、・・・妖精ってお前・・・マジか!?」


〈マジだよ!!信じてないのか!?〉


「信じるも何も・・・。何だよ。“魔法を司る使者”!?あはは。
 だめだ。腹いてぇ・・・」


「おい!もう授業始まるぞ!?・・・神谷、お前、一人で何笑ってんだ?」


修平が笑い転げていると、チョークの粉だらけの手に、
難しそうな数式の教材を持った先生が、

端から見れば一人で笑ってるように見える修平を不思議そうに見た。



「やべ・・・っ。移動するぞ」


先生に適当に返事をし、リーフに小声で言った修平は歩き出した。


リーフはそんな修平の背を睨みつけながら数歩、後をついていった。





人気のないところまでくると、リーフは声をあげた。





〈信じないなら、証明しようか?〉





「は・・・?」