「それで、このシーンは物語の終盤に入ってくるわけよね?」

「そうです! 最後の山場にしようかと……」

「ここまで、桃花が不良チームにいたことを臭わせる文や、ケンカの描写は入れてきたの?」

「入れてません! ふと思いついた設定なので!」

「そう……。読者のみんなは、桃花がピュアで天然な女の子だと思って読み進めていたのに、その子が不良チームの副リーダーだったと知ったら、びっくりするんじゃないかしら?」

「読者のみんながびっくりするって、ダメなことなんですか?」


それが目的だったんだけど……。


「あまりにも予想外なことだと、気持ちがついていけないのよ。読者の中には、桃花を自分に置き換えて、共感しながら読んでた人がたくさんいると思うの」

「はい! そういう感想も、いっぱいもらいました!」


『共感しました』って感想をもらえると、本当にうれしいよね♪


「でも、あまりにも唐突に、桃花のそんな過去を知ったら……“ありえない!”と思って、気持ちが冷めちゃうんじゃないかしら?」


そ、そうだったの~~!?