「普通は手作りでしょ」 再び雑誌へと視線を落としながら美帆はそう言う。 「いや、それがさ・・・・・あたし料理苦手なんだよね」 そう、あたしは何を作らせても失敗するほど料理が苦手である。 「でも、生チョコとか混ぜて固めるだけだよ?」 「それがねぇ、昔友達にあげるように挑戦してみたんだけど、固まらなかったんだよねぇ」 はぁ、と、ため息をついてそう言う。 「そこまで・・・・・そりゃあ大変だわ」 苦笑いしながら美帆が言う。