昨日あんな事があって、アリスと一緒に寝るのは危険だと判断し、わざわざブランケットを押し入れからひっぱり出してきた。



「アリスはソファで寝てね。私の部屋に入るのは禁止! いい? 絶対ダメだからね!」



そう固く言いつけておいたはずなのに……。



朝起きたらベッドの中に潜り込んでるって、どーいうこと!?



しかも胸!



胸の上って……私は黒猫の姿で眠っているアリスを引き剥がし、床に投げつける。


※吸血鬼なので気にしません。



『にゃ!?』



アリスは派手に転げ落ち、頭をぶつけた。



『いたた……もうちょっと大事に扱えよなあ』

「約束破っておいて、どの口が言ってるのよ!」

『約束?指切りした覚えも返事した覚えもないから、無効だろ?』



……この変態吸血鬼め。



私は重たいため息を吐く。



「着替えるから出ていって」

『見て減るものじゃないだろ?俺が着替えさせてやろうか?』

「結構です」



黒猫を部屋から追い出し、着替え始める。