どうしよう。こんな経験早々ないから、離れたくない。



絶対離れたくない――。



「ルインくんと一緒に寝たい」



…………あれ?



今、私なんて言った?



何かものすごい事を口走ったような気がする。



ルインくんの顔がさらに赤い。



「ルインく……んっ」



確認しようと名前を呼びかけた矢先、ルインくんから強引にキスをされる。そして艶のある声で、意地悪な事を言った。




「僕を誘ってるんですか? さっきの事もわざとだったりして」

「わざとじゃ……」

「じゃあ、確かめましょうか」



軽々とお姫様だっこをされベッドに連れてかれた私は、ルインくんと何度もキスを繰り返す。



「まだ足りない」

「え」

「好きです」



ルインくんはずるい。


その笑顔はずるい。


簡単にキスを許してしまう私は、きっともっとずるいんだろうな――。