「……」

「……」



朝起きてリビングに行けば、何故か見知らぬ青年がコーヒーを啜っている。


ふつうに考えれば、間違いなく不審者一択である。



しかも相手沈黙って……どういう事ですか。



私が呆然と立ち尽くしていると、黒猫がペタペタとこっちに歩いてきた。



『む? リビングにあるあれは……カニカマじゃないか!』



……カニカマって。コーヒーに? と言うか、どうしてアリスがカニカマ知ってるわけ……。



青年の元に、黒猫がすっ飛んでいき、カニカマをねだる。



……アリスの事段々吸血鬼に思えなくなってくるような、光景ね……。


もはや飼い猫にしか思えない。