「ありがとうな彩!!」

「どうも…」

男子にはダンスのシューズ入れ

女子にはハンカチやポーチにした

そして夏子ちゃんには

赤いリボンがついた小物入れにした

「彩!!いいのー?ありがとー!!」

私はちなみに夏子からは

私の好きなキャラクターの
ぬいぐるみとシールをもらった

それから、私たち年長組の
お別れ会

さすがに私も泣いた


私は何年間ブランクがあり
いなかった年がある

泣いてよかったのかな?

けど、夏子ちゃんが誘って
くれたこそ仲間がまた、私
のところへ来てくれた

それは、まだまだ始まりに
過ぎなかったのだと後々知
ることになる


後片付けをし、私たちは普段着に戻る

「彩…ちょっといいかな?」

「なに?夏子ちゃん」

帰る途中にダンススクール
の前で止められた

「えーと…なんだっけ…?ごめん…私、言うこと忘れちゃった」


どうしたのかな??


夏子……


「出国日いつだっけ夏子」
私は口を開いた

「1月上旬の方だよ」

「…」

「…」

今日はいつもと何かが違う
会話が続かない

何を言いたいのかな夏子は…

このときの私にはわからなかった

「またね、彩」

「またね、夏子」

そしていつものように家路に向かった