ねぇ、マヒロさん。

あたしマヒロさんといると、不思議なぐらい元気になれるの。


佐伯さんのことは、思い出すとまだほんの少し胸が痛む。


だけど

この雪が溶けてなくなる頃には


この胸の痛みもきっと消えてる。



春になったら……

あたしの中の何かが変わる。


ここが蓮華の花でいっぱいになる頃……

また二人で来たいな。


そしたらあたし、蓮華の花で花冠を作ってあげる。

オレ様なマヒロさんにはきっと似合うと思うよ。




……なんて。


こんなこと話したら


きっとアナタは、いつものようにちょっとバカにしたような顔で笑うんだろうな。


だから内緒。


今はまだ内緒なの。