あたしも病院へ向かった。
夜間用窓口で事情を説明すると中に通してくれた。
診療時間をとっくに終えた病院内は静かで、廊下も薄暗い。
薬品の匂いが鼻についてなんとも言えない不安感が押し寄せる。
静かな廊下にスリッパを引きずるあたしの足音だけがペタペタと響いていた。
さっきの佐伯さんの態度があたしの頭をグルグルと巡っている。
足が重い……。
なぜか泣きそうになってきた……。
その時ふいに廊下の奥……そこだけが明々と明かりが点っている場所が目に付いた。
分娩室と書かれた扉。
その前の廊下に設置されている長椅子にマヒロさんが一人で座っていた。
「マヒロさぁあああああああん」
なぜかマヒロさんの姿を見たとたん、我慢していたものがグニャグニャと溶けてしまったような気がした。
あたしの目からはポロポロと涙が零れる。
「サキ……? どうした?」
夜間用窓口で事情を説明すると中に通してくれた。
診療時間をとっくに終えた病院内は静かで、廊下も薄暗い。
薬品の匂いが鼻についてなんとも言えない不安感が押し寄せる。
静かな廊下にスリッパを引きずるあたしの足音だけがペタペタと響いていた。
さっきの佐伯さんの態度があたしの頭をグルグルと巡っている。
足が重い……。
なぜか泣きそうになってきた……。
その時ふいに廊下の奥……そこだけが明々と明かりが点っている場所が目に付いた。
分娩室と書かれた扉。
その前の廊下に設置されている長椅子にマヒロさんが一人で座っていた。
「マヒロさぁあああああああん」
なぜかマヒロさんの姿を見たとたん、我慢していたものがグニャグニャと溶けてしまったような気がした。
あたしの目からはポロポロと涙が零れる。
「サキ……? どうした?」


