あれからというもの、あたしとマヒロさんのことはマシェリではちょっとした噂になっていた。
だけど、そのほとんどは面白がっているだけなんだ。
あたし達がそういう関係でないということは、みんなわかっていて、わざとからかってるんだ。
マヒロさんもきっとそう。
相変わらず、飄々としていて、何を考えているのかいまいち掴めない。
そんな状況が一ヶ月ほど続いていたある日のこと。
今日はホワイトデー。
もう三月も半ばだというのに、今日はよく冷える。
ひょっとしたら雪でも降るんじゃないかな……なんて思わせるような寒さと空模様だった。
「サキちゃん」
厨房でクッキー生地を練っていると、後ろからユミコさんに声を掛けられた。
「はい?」
「明日、休んでいいよ」
「え……」
急にお休みをもらえるなんてめずらしいから思わずキョトンとしてしまう。
「明日サキちゃん誕生日でしょ?」
「あ……そう言えば」
だけど、そのほとんどは面白がっているだけなんだ。
あたし達がそういう関係でないということは、みんなわかっていて、わざとからかってるんだ。
マヒロさんもきっとそう。
相変わらず、飄々としていて、何を考えているのかいまいち掴めない。
そんな状況が一ヶ月ほど続いていたある日のこと。
今日はホワイトデー。
もう三月も半ばだというのに、今日はよく冷える。
ひょっとしたら雪でも降るんじゃないかな……なんて思わせるような寒さと空模様だった。
「サキちゃん」
厨房でクッキー生地を練っていると、後ろからユミコさんに声を掛けられた。
「はい?」
「明日、休んでいいよ」
「え……」
急にお休みをもらえるなんてめずらしいから思わずキョトンとしてしまう。
「明日サキちゃん誕生日でしょ?」
「あ……そう言えば」