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結局、サキの片想いは佐伯さんに伝えることもできないまま終わりを迎えた。


サキはいつものように出勤して、相変わらず忙しそうに働いている。

だけどその瞼はほんの少し腫れ上がっていた。


何も言わないけど……だいたいの予想はつく。


もしかしたら毎晩のように家で泣いているのかもしれない。


それでも健気に頑張っている姿を見ると、オレの胸はまたキュッと音を立てた。


サキの言う純愛ってもんが、今ここに存在してるような気がした。