「そりゃ、オレんち来るしかないっしょ!」
って、ニカって笑うマヒロさん。
「そ、それはダメ!」
あたしはブンブンと首を振る。
だって、マヒロさんの家に泊まるなんて……。
もれなくついてくるのは。
“初エッチ”
……なわけで。
いやあああああ。
思わずヘンな妄想までしちゃって、慌てて頭の中に浮かんだものをかき消す。
「なら、今からでも引き返せばぁ? サキちゃん」
人の不幸を面白がってるみたいに言うマヒロさん。
「家までの電車賃があれば……だけど?」
くううううう。
足元見られた。
お金持ってないのわかってるくせに。


