そりゃそうだよね。


あれほど『動くな』って言われたのに、忠告を無視して。


今回のことは、自業自得だ……。



「ごめんなさい……」



マヒロさんは何も言わない。


どうしよう……。


めちゃくちゃ怒ってるのかな。


そう思ったとき、


「はぁ……」と大きなため息が聞こえた。



「オレ、なんだかんだで、甘やかしちゃうよな――」ってブツブツ言ってる。



「ホントはガツンとお説教してやろうかと思ったけど」


腕を伸ばすとあたしを引き寄せる。



そしてキュっと抱きしめてくれた。




「無事だったから、もういいや……」