それにしてもさっきからのこの張り詰めた空気をどうすればいい?

息をするのすら苦しい。


部屋の中央にある丸いローテーブル。

オレ達三人は正三角形を作るかのように等間隔に座っている。


なんで三人だけかっつうと、望月はとっとと逃げやがったからだ。

あいつ……明日思いっきりいじめてやる。

ギリギリと奥歯を噛み締めていると、王子が口を開いた。


「サキ、ちゃんと紹介してよ? オレのこと」


「ああ……ごめん。そうだよね」


ああ……。


とうとうこの時が来たんだな。

言われなくてもわかってるけど。

どうせ彼氏なんだろ?


サキが王子をオレに紹介しようとする。

オレはゴクリと唾を飲んで覚悟を決めた。



「マヒロさん、彼は……」